朝令暮改の発想―仕事の壁を突破する95の直言/鈴木 敏文
- 作者: 鈴木敏文
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2008/01
- メディア: 単行本
- 購入: 4人 クリック: 36回
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特に目次を見ることは、おおよその中身を知ることができ、効率よく本を読むことができると感じている。
そんな中、本書は目次を見ただけで、鳥肌が立つような興奮を覚え、読み進めようとすることに大きな期待感を持った。
そして読了、十分満足した。これまでいろいろなビジネス書を読んだが、個人的には今年NO.1だ。
鈴木敏文氏はイトーヨーカドーやセブンイレブンでの活躍は有名であり、総売上8兆円の巨大流通グループを率いるカリスマ経営者である。
題名にある「朝令暮改」とは気まぐれとか、首尾一貫性が無い、言うことがコロコロ変わるというようなネガティブイメージが強い。
しかし著者は、昨今は一度言ったことでも環境変化を機敏にとらえ、すぐに訂正し新たな方針を示し行動しなければ、世の中の変化に取り残される時代であるとし、「朝令暮改」を躊躇なくできることが優れたリーダーの条件であるという。
確かに昔から言われている言葉の意味合いが変わってしまうほど、変化の激しい時代になったのだ。
本書は鈴木氏のこれまでの優れた経験を今の時代に引きなおし、熱い思いを込めて語られているような文面で著されている。
方向性を見失った時やモチベーションが低下気味の時に読むと元気づけられそうな一冊である。
□本書のチェックポイント
・記憶力の時代から、理解力が問われる時代へ。
・変化の激しい時代には、むしろいままでどおりのことを続けている方がかえってリスクが大きく、新しことに挑戦することでリスクが回避されるという発想に切り替えるべきです。
・われわれの競争相手は競合他社ではない。真の競争相手は目まぐるしく変化する顧客のニーズそのものである。
・重要なのは、何のために目標を設定するのか、目標を設定する意味合いが組織の中できちっと理解され、定着していることです。
・一度立てた計画をいかに維持するかではなく、状況が変化したら、優れた計画であっても固執することなく一度まっさらにして、新たな仮説に基づいた新しい計画に切り替え、素早く対応する。たとえ朝決めたことであっても、間違いだと気づいたらなら、直ちに変更する。それを「朝令暮改」というなら、臆することなく朝令暮改に徹するべきです。
・買うものをあらかじめ決めておかなくても、あそこ行けば必ず買うものが見つかる、そんなお店を顧客は求める。衝動買いができることが、顧客の満足に結びつくのです。
・自分と異なる意見や反対意見と出合ったとき、どこが異なるのか、なぜそう考えるのか、根拠は何か、ひるがえって自分はなぜこう考えるのか・・・・・と突きつめて考えていくことで、自分の考えを補正補強したり、発展させることができます。本の読み方一つで得るものが大きく変わってくるということです。
・過去に延長線上で考えて誰もが賛成することはおおむね未来の展望が乏しく、逆に反対されることは未来の可能性を秘めている。過去と未来、どちらに目を向けるか。もし、自分の生き方を変えていくならば、常に未来に目を向けて可能性を探り続けることです。
- 作者: 鈴木敏文
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